年金受給者の手続き負担軽減

2019年1月24日

確定申告不要制度

 確定申告とは、所得にかかる税金の金額を計算し、納税者が自ら税務署へ申告・納税する手続きです。個人の場合、1月1日から12月31日までを計算期間とし、原則として翌年の2月16日から3月15日までの期間に申告・納税することになります(今年は2月16日が土曜日のため、税務署窓口での受付は18日から)。

 今回は、年金受給者の確定申告について説明します。年金受給者の手続き負担軽減のため、公的年金等に係る「確定申告不要制度」が設けられていることはご存じでしょうか?

 ①「公的年金等の収入金額の合計額が400万円以下」、②「公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が20万円以下」のいずれの条件も満たす場合、確定申告が不要となるというものです。

 ①を満たさない人は、現役時代、相当な高額所得者だったはずで、比率としてはかなり少ないと言えます。問題は②です。最近は定年退職年齢の引き上げや再雇用により、年金を受給しながら働くシニアも増えています。給与所得の金額は、「給与等の収入金額-給与所得控除(最低65万円)」で計算されます。給与等の収入金額が年間85万円を超える場合、給与所得金額は20万円を超え、②を満たさなくなり、確定申告が必要となります。

 相続した賃貸不動産から上がる不動産所得(賃料等の総収入金額から固定資産税、修繕費等の必要経費を差し引いて計算)が年間20万円を超える場合なども、同様に確定申告が必要となります。

 なお、「確定申告不要制度」の適用対象となった場合でも、「住民税の計算において各種控除を希望する場合」、「公的年金等以外にも所得がある場合」は、住民税の申告が必要となりますので、ご注意ください。

 収入が年金だけの人は、「確定申告不要制度」の適用対象となる場合がほとんどだと思いますが、確定申告をすることで所得税の還付を受けられる場合があります。

 医療費の支払いが一定額以上ある場合(医療費控除)、住宅取得やリフォームのために住宅ローンを借り入れた場合(住宅ローン控除)、寄付(「ふるさと納税」を含む)を行った場合(寄付金控除)、災害や盗難などで損失が発生した場合(雑損控除)などは、確定申告をすることで所得税の還付を受けられる場合があります。

 電子申告など便利な仕組みもできましたが、特にシニア世代にとって、確定申告は事務負担が大きいのも事実です。その際は、私たち税理士に相談されることをお勧めします。

(新宿総合会計事務所)


シニアライフよろず相談室
編集部

新着記事

人気記事

カテゴリ