「見守り契約」で支援開始の時期が判断しやすく

2019年2月28日

 任意後見の詳細

 「任意後見制度」とは、「本人の判断能力があるうちに信頼できる任意後見受任者を選んでおき、将来、判断能力が衰えてきた場合、法律面や生活面でのさまざまな支援が受けられるよう、あらかじめ契約(任意後見契約)を結んでおく」という制度です。今回はこれを詳しく説明します。

 任意後見受任者(任意後見契約発効後、任意後見人となる)には、親族のほか、弁護士、司法書士などの専門家を選ぶことも可能です。任意後見契約締結後、本人の判断能力が衰えてきた場合、家庭裁判所に任意後見監督人選任の申し立てを行います(本人、配偶者、四親等以内の親族、任意後見受任者のいずれかが申し立て)。 任意後見監督人は、任意後見人の後見事務が適切に執り行われているかチェックする役割を負っており、通常は弁護士、司法書士などの専門家が選任されます。家庭裁判所が任意後見監督人を選任したときから,任意後見契約の効力が発生します。

 任意後見契約は、本人の判断能力があるうちに締結します。しかし、認知症などで判断能力が衰え、任意後見契約に基づく支援が必要になるのは何年先になるかわかりません。その間に任意後見受任者と疎遠になってしまうと、いざという時に必要なサポートが受けられない可能性があります。そのようなことがないよう、私たち勝司法書士法人が任意後見を受任する際には、「見守り契約」の締結をお勧めしています。

 見守り契約は、定期的な電話連絡や訪問などを通じ、本人の健康状態や財産管理状況の把握に努めるための契約で、任意後見契約とは別に締結される委任契約です。本人と任意後見受任者の関係が疎遠になることを防ぐとともに、受任者は任意後見契約に基づく支援開始の時期を判断しやすくなります。見守り契約は、任意後見契約と異なり、契約締結と同時にその効力を発生させることができます。

 見守り契約と並んで任意後見契約を補完する契約として「財産管理契約」が挙げられます。「判断能力に問題がなく、任意後見契約による支援を受けられない状態だけど、体が不自由になってきたため、任意後見契約発効前から財産管理上のサポートを受けたい」というケースがあります。このような場合、任意後見契約とは別に締結される委任契約が財産管理契約です。

 財産管理契約も契約締結と同時にその効力を発生させることができ、生活状況確認のための定期面談、預貯金の管理、地代・家賃や年金等の受領、税金や公共料金等の支払い、日用品の購入、郵便物の管理、介護・福祉サービスの利用契約の締結等のサポートなどが受けられるようになります。

(勝司法書士法人)



勝司法書士法人

新着記事

人気記事

カテゴリ